ぐだおは考えた

消費税はすべての消費活動にかかるわけではない

投稿日:2018年6月5日 更新日:

こんにちは、ぐだおです。

前回に引き続き消費税についてです。消費税はみなさんご存知のようにモノやサービスを消費したときにかかる税金です。給与所得者のほとんどが確定申告をせず、自分がいくら税金を払っているのか把握していない日本において、多くの住民が毎日のように納税を実感している最も身近な税金です。だけど世の中には実は消費税のかからない例外が結構あるのです。調べてみると、「ああ、そういえば取られてないな」と思うことが多く勉強になったので、ざっくり書いていきたいと思います。

消費税がかからない消費活動は結構ある

消費活動の分類

詳細を知りたい方は他のページ(例えば、国税庁のページ(課税取引・非課税取引))を見て頂くと良いのですが、ざっくりいうと世の中の消費活動は原則上は消費税がかかる「課税取引」と、消費税がかからない「不課税取引」に分けられます。さらに、「課税取引」は実際に課税される「課税取引」と本来は課税取引なんだけど課税するのが適当でない「非課税取引」や「免税取引」に分けられるようです。

課税取引になる条件

「課税取引」になるのにはまず以下の前提条件があります。
つまり消費税は、

(1)国内において

(2)事業者が事業として

(3)対価を得て行う

(4)資産の譲渡等と輸入取引

を課税の対象としています。そして、

(5)消費に負担を求める税としての性格から課税の対象としてなじまないものや社会政策的配慮から課税しない「非課税取引」

というのが別に定められています。

不課税取引の具体例

まずは、「不課税取引」から。これは基本的に課税取引の前提条件を満たさないものになります。詳細は国税庁のページNo.6157 課税の対象とならないもの(不課税)の具体例を見てください。各項目と理由を抜粋すると、

(1) 給与・賃金・・・・(2)「事業」として行う資産の譲渡等の対価ではないから。
(2) 寄附金、祝金、見舞金、補助金等・・・・(3)対価として支払われるものではないから。
(3) 無償による試供品や見本品の提供・・・・(3)対価の支払いがないから。
(4) 保険金や共済金・・・・(3)資産の譲渡等の対価といえないから。
(5) 株式の配当金やその他の出資分配金・・・・(3)対価ではなく株主や出資者の地位に基づいて支払われるものであるから。
(6) 資産について廃棄をしたり、盗難や滅失があった場合・・・・(4)資産の譲渡等に当たらないから。
(7) 心身又は資産について加えられた損害の発生に伴い受ける損害賠償金・・・・(3)対価として支払われるものではないから。ただし、これには例外があり、対価性がある場合は課税対象になります。

他の代表的なものでいうと、事業者以外が行った取引ですね、例えば、個人間の売買ですね。個人がインターネットオークションやフリーマーケット(今でいうとメルカリ)などで取引する場合は消費税かかっていませんよね。あと、事業者でも課税売上高が1,000万円以下だと納税は免除され、免税事業者と呼ばれます。昔は3,000万円以下でしたがいつのまにか引き下げられていたみたいですね。僕は小さい頃からこのことを知っていたので、どう考えてもそんなに売上のない駄菓子屋のくせに消費税を課してくる店に釈然としなかったのを思い出します。
あと大きいものでいうと中古住宅も個人間の売買では不課税です。今後、消費税が増税された時にはさらに中古住宅の優位性が取りざたされるかもしれませんね。注意点としては、不動産仲介業者へ支払う仲介手数料の分は事業者が事業として行なっているので課税されるということと、不動産会社が直接売主となって中古住宅を販売する場合には消費税がかかります。

免税取引の具体例

次に、みなさんに馴染み深い「免税取引」から。これは海外旅行とかに行く時の国際空港にある免税店とかと同じ考えです。消費税は消費地において納められるのが基本ですので、「輸出品」のように海外で消費されるものは免税されます。つまり上記(1)の通り国内において取引は行われているので課税取引だけれども、消費税の性質上、消費しないのに納めるのは適当ではないだろうということです。良く繁華街にある免税店(Tax Free Shop)というのはこの理屈で成り立っています。つまり、海外からの旅行者が購入した物品の消費地は国外のはずだから、消費税を免税しようとなるわけです。逆にいうと国内で消費してしまった場合には本来は消費税を納めなければなりません。だから商品の受け取り先が空港になるわけです。ちなみに、国際空港内にある免税店(Duty Free Shop)や機内の免税販売は消費税に加えて関税、酒税、たばこ税なども免除されます。これは、国際空港はどこの国にも属していないという位置づけだからです。
というわけで輸出品には消費税はかかりません。輸出企業の場合は製品の生産の過程で企業間取引で既に消費税を払っていることが多いのですが、これはあとからちゃんと還付されています。ここで中小企業は大企業に消費税込みで納品しているのに対して、大企業はあとから消費税を還付するという歪みが生じており一部で問題視されていたりします。

非課税取引の具体例

話は少しそれましたが、最後に「非課税取引」についてです。こちらも詳細は国税庁のページNo.6201 非課税となる取引で。

(1)土地の譲渡及び貸付け
(2)有価証券等の譲渡
(3)支払手段の譲渡
(4)預貯金の利子及び保険料を対価とする役務の提供等
(5)日本郵便株式会社などが行う郵便切手類の譲渡、印紙の売渡し場所における印紙の譲渡及び地方公共団体などが行う証紙の譲渡
(6)商品券、プリペイドカードなどの物品切手等の譲渡
(7)国等が行う一定の事務に係る役務の提供
(8)外国為替業務に係る役務の提供
(9)社会保険医療の給付等
(10)介護保険サービスの提供
(11)社会福祉事業等によるサービスの提供
(12)助産
(13)火葬料や埋葬料を対価とする役務の提供
(14)一定の身体障害者用物品の譲渡や貸付け
(15)学校教育
(16)教科用図書の譲渡
(17)住宅の貸付け

そもそも土地は非課税なんですよね。これは土地は消費されないという考えからです。つまり、不動産を買うときは建物だけが課税されます。土地の譲渡や貸付についても同様に、課税の対象としてなじまないとされており、非課税取引として定められています。また、居住用住宅の貸付は、社会的配慮から、非課税取引に規定されています。確かに家賃には消費税がついてないですよね。だけど、非居住用つまり事業用の物件(貸店舗、貸ビル、貸倉庫、貸工場等)の場合は賃料に消費税がかかります。土地についても例外はあり(No.6213 駐車場の使用料など) 建物や駐車場など施設の利用に付随して土地が使用される場合や、野球場、プール又はテニスコートなどの施設の利用に伴って土地が使用される場合は消費税の課税の対象となります。
他にも、公的医療保険が適用される医療は消費税がかかりません。一方、保険対象外の医療は基本的に消費税が課税されます。
商品券やプリペイドカードなどはそれを使って買い物をするときに課税されるので、二重課税を防ぐためにこれらの購入時にはかかりません。同様に、切手やはがき自体には消費税がかかりませんが、これも使う際の郵便料金つまり切手やはがきそれ自体が消費税を内税として含んでいるからです。実際に消費税の増税によって値上がりしていたのを覚えている方もいると思います。

おわりに

長文になってしまいましたが、なかなか面白く勉強になりますよね。特に非課税項目は個人的には納得のいくものが多く、良く考えて設計されているように感じました。では。。。

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