ぐだおは考えた

消費税の増税について考える

投稿日:2018年6月4日 更新日:

こんにちは、ぐだおです。

今日は消費税の増税に対する私見について書いていきます。消費税といえば、私がちょうど物心がついたころに始まったのですが、おやつの値段が理解できない理由によってあがり釈然としなかったことを思い出します。

消費税を増税する理由

消費税の増税をどうみるか

現在の予定だと2019年の10月から消費税が10%になりそうですね。これを高いとみるか安いとみるかはヒトによると思いますが、みなさんはどう思いますか?

個人的にはその分の所得税や社会保険料が下がるのであれば受け入れ可能ですね。何なら20%ぐらいまで上げてほしいぐらいです。なぜかというと、消費税というのはある意味で非常に公平な税金だからです。日本国内で消費活動をする限り、誰もが逃れることができません。そう、高齢者であってもです。この点において弱者救済とかいう名の下に高齢者を救おうとする「バカな」政治家がいますが、ちゃんちゃらおかしな話です。そもそも我々のような現役世代、とくに給与所得者は高額な社会保険料を強制的に徴収されながら、その分の恩恵にあずかれないことが宿命づけられています。すべては日本の社会保障システムと少子高齢化ゆえの問題なのですが、この辺について書くと長くなってしまうのでまた別の記事に書いていくとして、この世代間格差をなくす一番簡単な方法が高齢者からの税金徴収になります。ただし、彼ら年金生活者はごく一部の高所得者をのぞいて年金所得しかないため、わずかな所得税・住民税・社会保険料しか払いません。その一方で、膨大な医療費を浪費しています(早晩、彼らの自己負担率は3割まであがるべきたと思います。どうせ我々が高齢者になる頃にはそうなっているでしょうから、早ければ早い方が良いでしょう)。

そう、日本の税制上、彼らからも唯一、現役世代と同様に回収できる税金が消費税です。つまり消費税の増税というのは、そう悪いもんでもないのです。

こう書いていくと私が消費税増税に対して肯定的な意見をもっているように思われるかもしれませんが、実際のところは違います。私が最初に書いた前提が成り立っていないからです。つまり、これまでの経緯や現政権の目的を考える限り、消費税が増税されても所得税や社会保険料が下がることはないからです。何なら、消費税の増税の建前上の理由である社会保障費に使われることさえもきっとないでしょう。

消費税の増税と法人税の減税

私はある時に税金の年表をみたときに気づいたのです。実は、消費税が導入・増税されるたびに法人税が引き下げられているのです。つまり、法人税を下げるために消費税が引き上げているのです。ざっくり書くと下のような感じです(カッコ内は地方法人特別税を考慮した法定法人税の実効税率です。この辺はややこしいのでまた別の記事で書きますが、この実効税率が本当の税率だという理解でOKです。)

1)1989年 消費税3%導入 法人税42.0%–>40.0%–>37.5%
2)1997年 消費税5%増税 法人税37.5%–>34.5%–>30.0% (49.98%–>46.36%–>40.87%–>39.54%)
3)2014年 消費税8%増税 法人税30.0%–>25.5% (39.54%–>37.00%–>34.62%–>29.97%–>29.74%)

これはそこそこ有名なことなのですが、あまりマスコミは教えてくれないので私は前回の増税まで恥ずかしながら知りませんでした。
結果として消費税を増税しても税収は増えないですし、その先にある社会保障費を補填できるわけもないのです。

法人税引き下げの目的

法人税引き下げの目的には色々考えられると思います。私は専門家でもなんでもないので、あくまで個人が色々と調べて思考した末にたどりついた憶測について、以下に書いていきます。

まず、安倍政権の建前上の大きな理由は日本経済の活性化でしょう。日本の法人税の実効税率は他の先進国に比べて高いといわれています。日本より高かったアメリカもトランプ大統領になってから法人税を35%から21%に下げました。この法人税を下げれば企業の手元の資金が増えるので、設備投資や従業員の給料アップにつながり、結果として日本経済は拡大してインフレが達成できるだろうという考え方です。

つぎに、企業の国際競争力の強化です。大きな企業はどこもグローバル化して世界中に現地法人をもつようになりました。いわゆる多国籍企業というものです。また、競争相手も国内のライバル他社から世界中の企業へと移り替わってきました。その上で、多額の法人税を納めていては、法人税の安い他の国の企業に太刀打ちできないのではないのかという考え方です。これは基本的には1番目の理由と密接に関連していて、国際競争力をもたせるために企業の手元資金を増やそうということです。実はこれに関連して、日本政府は様々な日本の大企業向けの法人税軽減措置をとっており、実際に調べてみるとこれら優遇された大企業は実効税率よりはるかに低い法人税しか納めていないことが分かります。

この多国籍企業の存在は一方で、合法的な節税という新たな問題を生じさせました。国外のビジネスで発生した海外の現地法人の利益に対してはその国で法人税を払うため、本社が日本にあろうと日本に法人税を支払う必要はないのです。それで多国籍企業は、タックスヘイブンとして有名な国でなくとも問題にならない程度に法人税の低い国に作った現地法人で利益をあげ、トータルで払う法人税を抑えているのです。これは利益を追求する法人の考え方としては至極真っ当なものですが、日本で稼いだ利益に対して十分に課税ができていないという税法上の問題につながることになります。この一つの解決が法人税の引き下げというわけです。法人税を他の先進国と同等レベルまで下げて日本でちゃんと納めてもらおうということですね。ただし、残念ながら日本の法人税率は高いので、多少下げたぐらいでは海外企業を呼び込むことはおそらく無理でしょう。このためには最低でも法人税を20-25%まで下げる必要があるでしょう。そして、そのためにはさらなる消費税の増税が必要です。

この辺に関しては内閣府の優秀な官僚さん達が試算した資料がいくらでもネットで拾えるので興味のある方はどうぞ。例えばこちらの法人実効税率引下げについて(*PDF注意)

最後に、法人税を払っている法人がほとんどないという問題があります。法人税は利益に対してのみかかるので、法人税を支払う必要があるのは利益がでた法人だけです。実は、日本の法人の大半(60-70%)は赤字法人であり、法人税を支払っていません。これは単純に企業業績が良くないという面もありますが、多額の法人税を払いたくないがために法人が色んな損金を計上して利益額を圧縮しているからです。たとえば、法人契約の生命保険を使って「利益の繰り延べ」をしたりします。あるいは繰越欠損金控除を使ったりします。金融所得のある方は繰越控除というものをご存知だと思いますが、この繰越欠損金控除はその名前からもわかるように繰越控除に近い考え方です。この繰越控除とは、ある年に損失がある場合に前後数年間に渡って利益にかかる税額を控除できるという仕組みです。繰越欠損金控除の場合は過去に遡ることはできませんが、例えばある年に設備投資にお金がかかって多額の赤字を計上すれば、その後の数年は黒字でも以前の赤字を補填しきるまでは繰越欠損金控除によって課税所得がなくなり、その法人が納付すべき法人税額はゼロになります。というわけで法人税というのはそもそも税収が伸びにくい構造をしているわけです。それよりも、消費税で個人から満遍なく奪おうという考えなのかもしれません。

まとめ

総じて、日本政府というか安倍政権は法人なかでも大企業を優遇し、ただせさえ税金から逃れることができない個人の給与所得者から搾取しようと考えているように思えてなりません。私は、「消費税を増税するな」とは言いませんが、増税するのなら我々の納得のいく形での使用を望みます。
みなさんはどう思いますか?では。。。

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