書評 〜その他〜

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【書評】「狭小邸宅」 新庄 耕

2012年に第36回すばる文学賞を受賞した本作は著者のデビュー作でもあります。ネット上の不動産クラスターにも評判が良いみたいなので、気になって読んでみました。 裏のあらすじをざっと読んで、悪徳不動産会社の話かと思いきや、都内の新築ミニ戸建の販売を専門に扱う不動産会社の話でした。まぁ、完全にブラックな職場なのは間違いないですが、悪徳ではなく”ごく普通の”不動産会社の話という印象。 小説なのか?、と思うぐらいの不動産業界のウンチクの数々。勉強にはなります。多少誇張もあると思いますが、不動産業界の人たちのレビューを見る限りどうやらある程度は事実であるらしい。 そしてあっという間に読み終わる分量、だが読後感は決してよくはない。朝の通勤時間に読んだのですが、完全に失敗でした。 総じて小説のプロットは普通ですが、登場人物の発する言葉にとにかく迫力があり、印象に残る名言の数々が素晴らしかったです。話も生々しいですし、登場人物たちの設定にリアリティが感じられ、ストーリーに入り込みやすかったですね。
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【書評】「闇ウェブ」セキュリティ集団スプラウト

平成30年6月24日、著名なネットウォッチャーである「Hagex」さんがセミナー後に「低能先生」に刺殺されるという事件が発生しました。この記事とその事件自体は直接の関連はないのでここでは詳細については触れません。 この事件自体は大変痛ましい事件ではあるものの、私にとってHagexさんというのは名前は知っていたもののただそれだけの存在であり、どちらかというと「ああ、またこういうネット上での承認欲求がおさまらずに現実の"無差別的な"殺傷事件が起こってしまった」というふうに一般論化した客観的な事実だけをとらえていました。
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