NASDAQ 2018年9月　IPOまとめ（最終版）

こんにちはぐだおです。
ここでは2018年9月にNASDAQにIPO（新規上場）した企業の情報についてまとめています。このウェブサイトの趣旨から、ここでは調達額が$100,000,000（１億ドル）を超えるものだけを抽出しています。あとブランクチェックカンパニーも載せないことにしました（ブランクチュックカンパニーについてはここに書きました）。ここのページの情報は基本的にはYahoo JAPANのfinanceの情報を参考に加筆・修正したものになります（日本語の会社名にはYahoo JAPANのファイナンスへのリンクが、英語名のほうにはYahoo financeへのリンクが貼ってあります。情報量は英語の方が多いので、もう少し情報が欲しいという方はリンクから飛んでください。）。
注目株は中国の電気自動車メーカーのニーオ（NIO）ですね。中国企業の株は上がりにくい傾向があるのですが、NIOは覚えといた方が良い気がします。
あとIT系としては、イベントブライト（EVENTBRITE）とSVMKあたりですかね。どちらも新進気鋭というよりはそこそこ歴史のある企業ですね。

グリットストーン・オンコロジー GRITSTONE ONCOLOGY, INC. （ティッカーシンボル：GRTS）

ガン免疫療法の治療薬を開発している会社です。様々な種類のガンに対して”personalized”つまり個人ごとに調製した免疫治療法を開発しています。代表的な製品としてはGRANITE-001とSLATE-001があります。GRANITE-001は患者のガン細胞の遺伝子情報をもとに免疫細胞の標的となる新規抗原を予測し、その新規抗原を標的とする免疫細胞を活性化、さらに”今話題”のopdivoオプジーボと併用することでガン細胞を殺そうという製品です。一方で、SLATE-001は”off-the-shelf”既製品、つまり、比較的頻繁にガン細胞にみられる新規抗原を標的とした製品になります。
（会社のWebsiteはコチラhttps://gritstoneoncology.com/）

ウロバント・サイエンシズ UROVANT SCIENCES LTD. （ティッカーシンボル：UROV）

イギリスのバイオ医薬品開発企業で、名前からも分かるようにurologicつまり泌尿器疾患の治療薬の開発・商品化を進めています。元々は2016年にThalavant Sciences LTD.という名前で米国のRoivant Sciences LTD.(ロイバント・サイエンシズ)の子会社として設立されましたが、2017年１月に現在の社名へと改名しました。主力製品候補は過活動膀胱（Overactive bladder, OAB)、良性前立腺肥大症（Benign prostatic hyperplasia, BPH)、過敏性腸症候群（Irritable bowel syndrome, IBS)患者向けの経口薬vibegronビベグロンで、OABとBPHに関してはフェーズIII、IBSについてはフェーズIIaの臨床試験中です。

（会社のWebsiteはコチラhttps://urovant.com/）

SVMK SVMK （ティッカーシンボル：SVMK）

SVMKは米国のソフトウェア企業で、子会社の”SurveyMonkey Inc.”サーベイモンキーを通じて、調査用ソフトウェアの開発を手掛けています。顧客はFortune 100 companiesをはじめとして世界中の様々な会社・組織・学術機関・個人となります。同社はユーザーに専門的な調査の設計・実施、データ解析を提供するとともにそのサポートも実施しています。主な製品としては、顧客からのフィードバックの収集・分析等を行うSurveyMonkey CX、アンケート等の作成を補助するWufooなどがあります。他にも、世界中からのリアルタイムのフィードバックを得るためのSurveyMonkey Audience、従業員満足度調査を行うSurveyMonkey Engage、研究費、奨学金、賞などのさまざまなプログラムへの申請書の審査システムを合理化するSurveyMonkey Apply、顧客満足度調査の自動化されたプラットフォームであるTechValidateなど様々な製品を提供しています。
（wikipediaはこちら–>SurveyMonkey（英語））
（会社のWebsiteはコチラhttps://jp.surveymonkey.com/（日本語）、https://www.surveymonkey.com/（英語））

アクロ・プラットフォーム Arco Platform LTD （ティッカーシンボル：ARCE）

アクロ・プラットフォームはケイマン諸島籍のソフトウェア企業です。ブラジルの幼稚園児から高校生を対象に、私立学校にテクノロジー機能を搭載した総合教育システムの開発・提供を手掛けています。同社のターンキー方式のプラットフォームを通じて出版物及びデジタルフォーマットの両方を用いた学習プロセス向上のための教育コンテンツを提供しています。2018年３月31日の時点で同社と提携している学校は1,140校（学生数405,814）にのぼります。(*Arcoをアクロとしているのはさすがに誤植だと思いますが、元のページの表記をとりあえず採用しておきます。）

バイオミ・テクノロジー Viomi Technology Co. LTD （ティッカーシンボル：VIOT）

バイオミ・テクノロジーは中国の家電製品開発・販売持株会社です。インターネットを介し通信し、相互作用することができる技術が組み込まれているスマート家電製品（いわゆるIoT製品）の開発及び販売・製品サポートサービスを中国にて行っています。主な製品は冷蔵庫、洗濯機、温水器、浄水器、空気清浄機、照明システム、スマートロックなど。同社はシャオミ（Xiaomi）と戦略的パートナーシップを結んでいます。
（会社のWebsiteはコチラhttps://www.viomi.com/（英語））

ファーフェッチ Farfetch LTD （ティッカーシンボル：FTCH）

ファーフェッチはイギリスのファッションECサイト運営企業です。世界中の中小の高級ブランドの衣料品、靴、バック、ファッション小物を取り扱うグローバルECサイトのデザイン、構築、運営をしています。最新デジタルテクノロジーを用いたカスタマーサービスや在庫品の一元管理などをしており、いわゆるファッションテックの企業です。世界中の顧客をターゲットとしておりサイトは現時点で12ヶ国語に翻訳されています。
簡単にいうとイギリス発のZOZOですね。ZOZOの方が創業は早いですし、規模も大きいですが、国際的に見たときにはFarfetchが競合になりそうですね。
（会社のWebsiteはコチラhttps://www.farfetch.com/jp/（日本語）、https://www.farfetch.com（英語））
（wikipediaはこちら–>Farfetch（日本語）、Farfetch（英語））

イベントブライト EVENTBRITE, INC. （ティッカーシンボル：EB）

イベントブライトは米国のオンラインサービス企業です。各種イベントのオンラインチケットサービスのプラットフォームを提供しています。ライブイベントの計画、プロモーション、制作に必要なコンポーネントを統合的に提供しており、クリエイターが摩擦やコストを削減しつつ、認知度を上げてチケットの販売を増加させることを可能にしています。例えば、イベントの宣伝をソーシャル・ネットワーキング・サービスとの連携により行うなどしています。同社は以前はMollyguard Corporationとして知られていましたが、2009年にEventbrite、Inc.に社名を変更しました。
（会社のWebsiteはコチラhttps://www.eventbrite.com/（英語））
（wikipediaはこちら–>Eventbrite（日本語）、Eventbrite（英語））

エランコ・アニマル・ヘルス Elanco Animal Health Inc. （ティッカーシンボル：ELAN）

エランコ・アニマル・ヘルスは米国の動物向け製品メーカーです。米国および国際的にペットや家畜動物用の医薬品、ワクチン、飼料等の様々な製品の開発・製造・販売を手掛けています。ペット向けのワーム・ノミ・ダニから保護する寄生虫駆除剤製品や、疼痛・変形性関節症・耳感染症・心臓血管および皮膚科の適応症のための治療剤、ワクチン・栄養酵素・動物専用抗生物質などを扱っています。また、牛や豚などを飼育するための家畜用製品も提供しています。
同社は、北米、南米、アジア太平洋、ヨーロッパ、中東、アフリカに製品を卸しています。 エランコ・アニマル・ヘルスは、イーライ・リリー（Eli Lilly） の子会社です。
（会社のWebsiteはコチラhttps://www.elanco.com/（英語）、https://www.elanco.co.jp/（日本語））

Xファイナンシャル X Financial （ティッカーシンボル：XYF）

Xファイナンシャルはケイマン諸島籍のフィンテック企業です。中国において独自のインターネットプラットフォームを利用して借り手と投資家を結ぶ個人金融サービスを提供しています。同社はモバイルインターネットやビッグデータを活用した融資や投資家向けの金融商品及びサービスを提供しています。主力のローン商品には、カード残高繰越ローン（Xiaoying card loan）や高い与信限度の無担保ローン（Xiaoying preferred loan）などがあります。また、独自の資産管理プラットフォームを通じて、投資家に分散型の投資機会（Xiaoying wealth managemen）を提供しています。
Xiaoyingは中国語だと「小赢」でGoogle翻訳によると「小さな勝利」となります。個人向けだからこの名前なんですかね？
（会社のWebsiteはコチラhttp://ir.xiaoyinggroup.com/（英語））

プリンシピア・バイオファーマ Principia Biopharma Inc. （ティッカーシンボル：PRNB）

プリンシピア・バイオファーマは米国のバイオ医薬品企業です。免疫学および腫瘍学分野における新規経口療法の開発が中心です。独自技術により経口カプセルの利便性と抗体の特異性を組み合わせた新薬の発見を目指しています。主要な開発中の製品としては、自己免疫疾患＆慢性皮膚疾患である天疱瘡および免疫性血小板減少性紫斑病の治療薬であるPRN1008（ともにフェーズⅡ臨床試験中）や、多発性硬化症および他の中枢神経系疾患の治療薬であるPRN2246（フェーズⅠ臨床試験中）、固形腫瘍の治療薬PRN1371（フェーズⅠ臨床試験中）、免疫プロテアソームの経口小分子阻害剤などがあります。同社は、Genzyme CorporationとAbbVie Biotechnologyとの共同契約を締結しています。
（会社のWebsiteはコチラhttps://www.principiabio.com/（英語））

ニーオ NIO Inc. （ティッカーシンボル：NIO）

ニーオはケイマン諸島籍の自動車メーカーです。中国を中心に米国、ドイツ、英国で高性能な電気自動車の設計・開発・販売を手掛けています。同社はまた、電気自動車専用のパワートレインやバッテリパック、およびその部品の製造にも携わっています。主力製品としてはAIシステムを搭載したSUVタイプの「ES8」やコンセプトカー「EVE」があり、またスーパーカー「EP9」なども展開しています。他にも顧客向けの娯楽・イベントスペース「NIO House」、充電システム及び設備の「NIO Power」などのサービスも提供しています。同社は元々はNextEVという名前でしたが、2017年に現在のNIOへと社名を変更しました。
（会社のWebsiteはコチラhttps://www.nio.io/（英語））
（wikipediaはこちら–>NIO(carcompany)（英語））

111 111, Inc. （ティッカーシンボル：YI）

111は中国のオンライン・ショッピングサイト運営会社です。同社は子会社を通じてヘルスケア製品及び薬品を中心に取り扱うサイトwww.111.com.cnを中国の消費者向けに運営しています。同社の主な事業部門は、オンラインB2C薬局「１Drugstore」、オンライン病院「１Clinic」、およびオンラインB2B薬局「１Drug Mall」で構成されています。同社は以前はNew Peak Groupという社名でしたが、2018年に111 Inc.に社名を変更しました。