バックテスト:Portfolio Visualizerでポートフォリオのリターンを比較する

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こんにちは、ぐだおです。

今回はバックテストによって自分のポートフォリオやそのリバランス頻度の有効性を検討する方法について書いていきます。

自分のポートフォリオを考える上で、各銘柄をどれぐらいの割合で入れた時にリターンがどうなるのか、リバランスの頻度はどれぐらいが適正なのか、というのが重要な要素になります。それを可能にするのがバックテストです。バックテストとは、ある売買ルールをとった時に過去の相場でどうなったのかを調べることです。今回はバックテストツールとしてPortfolio Visualizerを使ったバックテストの方法について書いていきます。

Portfolio Visualizerによるバックテスト

Portfolio Visualizerの基本的な使い方

Portfolio Visualizerのページにアクセスすると下記のような画面がでてきます。

一番上から順番に見ていきます。
Time Period: バックテストしたい過去の期間の単位をYearにするかMonthにするか選べます。
Start Year: バックテストをする開始年です(新しい銘柄の場合は過去の情報がないので上場した期間からになります)。
End Year: バックテストを終了する年です。
Initial Amount: 開始時の資産です。
Periodic Adjustment: 投資の追加や取り崩しのことです。”Contribute Fixed Amount”は固定金額を追加投資で、”Withdraw Fixed Amount”は固定金額の資産の取り崩し、”Withdraw Fixed percentage”は一定率を取り崩すということです。選ぶと追加や取り崩しの頻度やインフレを考慮するか等を選べます。
Rebalancing: リバランスの仕方を選べます。リバランスは資産の比率を一定に保つための売買です。ある資産が他の資産より上昇していたら、比率を一定に保つために比率が高くなったものを売って比率が低いものを買います。No Rebalancing(リバランスをしない)や、Rebalance annually(1年に1度リバランスをする)からRebalance monthly(毎月リバランスをする)まで頻度を選べます。Rebalance bands (5%/25%)というのはLarry Swedroe 5/25 Ruleとも呼ばれるリバランスの方法の一つです。基本的には設定のバランスから5%以上ずれたらリバランスをするのですが、例えば元々10%とかの低い比率のものが5%ずれるまで調整をしなければ5-15%と幅が大きくふれ過ぎてしまうので、比率が低いものに対しては設定の25%以上ずれたらリバランスをする(つまり10%なら7.5-12.5%よりずれたらリバランスをする)ということです。
Display Income: 配当や分配金からIncomeを算出するかどうかです。さらにこれらのIncomeを再投資するかどうかも選べます。
Benchmark: リターンをベンチマークと比較できます。デフォルトでS&P500他が登録されています。

次に実際に組み入れる銘柄と比率を入れて、Analyze Portfoliosを押せば結果がでてきます。

実際にPortfolio Visualizerを使ってみる

ここでは例として私の保有しているVTI(米国トータルストックマーケットETF)とBLV(米国長期債券ETF)の比率を変えていったときの結果を出します。ちなみに日本株は基本的に選べないので米国株で運用している人向けのツールです。

こんな感じのグラフが出てきます。#1が90%-10%、#2が75%-25%で、#3が50%-50%の時の結果です。
VTI100%はほぼVanguard 500 Index Investorと一致します。

BLVを組み込むことによってリーマンショック時の2008年の落ち込みを減らすことができ、結果としてトータルリターンでもBLVを少し加えることによって優位になることが分かります。しかし、これは不況の直前でバックテストを開始しているために、VTI単独に少し不利になるテストになっています。

試しに、ここに”Contribute fixed amount”で毎月100ドル追加投資を行う設定にします。

すると上記のように、VTIの比率が高い方がリターンが良くなります。これは時間分散により株価が割安の時に購入することができているためだと考えます。

おわりに

ここでは紹介しませんでしたが、Portfolio Visualizerはこれらのチャート以外にもより詳細な結果を出力してくれます。みなさんも投資の参考にする上で使ってみたら良いと思います。ただし、色々比較しだすと時間泥棒なので気をつけてください。個人的な発見としてはRebalanceはした方が良いのだけど、高頻度ですると成績はかえって悪化しやすく、”Rebalance annually”か”Rebalance bands (5%/25%)”の成績が良くなる傾向が強いということでした。では。。。

資産運用
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